今週のギャラリーショップコラージュは【創生気】を開催しています。
会期:2018年5月29日(火)〜6月3日(日)
時間:12:00〜19:00(最終日は18:00迄)
Artists Duo 御目文字(おめもじ)による展覧会です。
展示室の東西南北の壁面から見立てた四神(四方の方角を司る神聖な獣。東の青龍、西の白虎、南の朱雀、北の玄武)をテーマとして、布に描いた水墨画作品を発表します。
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「描く」紙の存在以前から生活の中で土に表現され…死者を送る「銘旌」として布に描かれた時代を経た水墨画の現時点を考察しました。
視覚のリアリティと心の痕跡で、記憶が構成される側面は描くことで神秘となる。
今、創造することで空間に満ちあふれる気は新しく輝き…筆墨は歴史のように密に重なると
東西南北を想定した水の流れ…雲の動き…光で精神は躍動し循環を生み出すと願い人間の脳「描く」古代思想の題材から未来を想像したいと思いました。
(御目文字)
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壁面を覆う程の大きさに、躍動感のある虎や龍が描かれとても迫力があります。
作品には、自分達で購入した布(ガラ紡織)や、もう使われなくなった布を知人から譲り受けたもの(絹ちりめん)など様々な質感の布が使われています。また 朱雀が描かれた赤い布は、知人から借りた機織りを使って自分達で織り上げたものだそうです。水墨の表現も布によってまったく違う表情になりますね。
御目文字さんのお名前は、室町時代より女性の間で使われていた、出逢いの奥ゆかしさを表す「御目文字」(「御目文字かないまして嬉しゅうございます」という言葉)が由来となっているそうですが、今回の作品も、制作する上で素材を譲り受けたり道具を貸して貰ったりと、まさに人と人との出会いから生まれたものだといえます。
過去のご縁やこれから新しく出来る繋がりなどを大切にしたいという想いのもと制作に取り組んでいる御目文字さんの作品、ぜひ会場でご覧ください!
〈御目文字〉
Sumi ink paint,Cutting,FabricArtists Duo
和紙を使用した切り絵に水墨画の要素と金糸を入れた絵画作品や,布地を重ねて切り込んだ掛け軸など,布・糸・和紙の素材を活かし、水墨・コラージュ・切り絵の手法を加えた絵画作品を制作。絵画作品で対峙する作品や全体の連想性で異空間へ導く。
2009年「鏡花水月」と題して、夢の記憶を水墨で描いた作品展を京都文化芸術会館にて開催。墨の世界観に東西南北を意識した空間を創造する。
2015年に「ヒポカンタス〜生命の記憶」住いと創作場所を想定した京都五条の空き家を活用し、200cm×570cm六幅襖絵と六曲屏風を展示して和の空間を演出。飲食店の壁面に水と火の龍を描く依頼など、空間絵画の表現を試みている。