2018年11月21日

クニト 個展「異質の、対極。」

今週のギャラリーは【クニト 個展「異質の、対極。」】を開催しています。


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同時代ギャラリー企画展です。

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美術に表はあるのだろうかという問いを抱きながら、表裏の関係を定義し、彫刻という分野からアプローチする。


素材はFRP(繊維強化樹脂)を使い表現していたが、最近では樹脂に置き換える前の素材(発泡スチロール、糸、布など)をそのまま使うようにしている。

表裏の関係を物質的ではなく概念的なものとして捉えるようになり、また形体よりも物質の持つ意味を重視することで、現代社会が抱える表裏の関係をも捉えようとしている。


<クニト/Kunito>
1981 奈良生まれ
2007 金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科工芸専攻陶磁コース修了
   滋賀県陶芸の森アーティストインレジデンスプログラム スタジオアーティスト(〜2008)
2018 金沢美術工芸大学大学院博士後期課程 彫刻分野 学位取得
個展
2017 クニト個展 (ギャラリー58/東京)
2015 クニト個展「反重力」 (ギャラリー点/石川)
   クニト個展「反重力U」 (同時代ギャラリー/京都)
2013 クニト個展 (MU東心斎橋画廊/大阪)
2012 個展 「11 010 1010」(ギャラリー点/石川)
2011 クニト個展 (ギャラリー58/東京)
2008 クニト展 (滋賀県陶芸の森 産業展示館/滋賀)
2003 個展「sen」 (アートドラックセンター/愛知)
グループ展
2017 カーテン越しの戯れ (アートグミ金沢/石川)
2016 Square展 (ギャラリー58/東京)
2015 学園前アートウィーク2015 (中村家/奈良)
賞歴
2016 BIWAKO大賞展 金賞 (滋賀県近代美術館/滋賀)
2010 第13回岡本太郎現代芸術賞 入選 (川崎市岡本太郎美術館/神奈川)


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同時代ギャラリーでは3年ぶりとなる個展です。
前回の個展では、重力に関連する「飛ぶ・浮かぶ⇔落ちる・沈む」という現象がテーマとなっていました。


今展では「表と裏」「境界線」をテーマに制作した作品(電熱線で切断した発泡スチロールを樹脂でコーティングしたオブジェ、3Dプリンタで制作した作家本人の人型を切断したオブジェなど)を展示します。


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例えば、「切る」という行為を「表」としたときに、切った物質自体をその「裏」とすることも出来るのではないか?など、表裏の関係を概念的なものとして捉えようとする試みです。


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奥の小部屋では、糸や布を用いて空間に境界をつくるインスタレーションを展示しています。
ぜひご来場ください。


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会期:2018年11月20日(火)〜11月25日(日)
時間:12:00〜19:00(最終日は17:00迄)
*最終日は在廊予定。

posted by 同時代ギャラリースタッフ at 11:32| Comment(0) | 同時代ギャラリーインタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月16日

11月の実験shop1928【 ATELIER KITANO 即売会 】

11月の実験shop1928
【 ATELIER KITANO 即売会 】


会期:2018年11月1日(木)〜11月30日(金)
営業時間:11:00-17:00(30日は16:00迄)
※月曜日、水曜日休廊
場所:1928ビル1階 同時代ギャラリー[実験shop1928]


「きたのたかこ」と「あとりえきたの」メンバー有志の手作りニットを販売いたします。
それぞれが心を込めて創作したオリジナル作品をお楽しみください。
(今回は深井恵子さんの布ワンピース、スカートの即売もあります)


きたのたかこ:2014・2015年 招待作家としてパリ、サンフランシスコに出展。
https://yaplog.jp/atelier-kitano/


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ニット作家・きたのたかこさんは、兵庫県西宮市にてニット作品を制作しながら、手編み教室を開き、生徒さんの指導も行っています。

今回のショップでは、きたのさんと教室の生徒さん3名が制作したニット作品(セーターやロングコート、帽子やアームウォーマ、ポシェットなど)のほか、深井恵子さんの制作するワンピースやスカートを展示販売します。



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お子さん用の可愛らしい小さなベストやカーディガンもございます。



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作品には、アルパカやモヘアの毛糸、キラキラとした糸など、様々なショップで仕入れた世界中の糸が使用されています。
手編みならではの風合いがより一層あたたかな雰囲気を引き立てますね。
デザインも1点1点がオリジナル。


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中でも、お花やかばんを持った「オオカミ」のモチーフは、きたのさんの作品のシンボルマークとなっているそうです。



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これから本格的に寒くなる前にあたたかアイテムを揃えてみてはいかがでしょうか♪
ぜひご来店ください。

posted by 同時代ギャラリースタッフ at 10:40| Comment(0) | 実験shop1928 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月14日

陶と貼り絵の手しごと展 U

今週のギャラリーショップコラージュは【陶と貼り絵の手しごと展 U】を開催しています。


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陶芸作家・平野絵美、貼り絵作家・林原伸樹による二人展です。職場で知り合ったというお二人は、1年半ほど前から二人展を開催し始めました。


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平野さんの作品は、こけしや来年の干支である亥、ジンベエザメなど可愛らしく楽しい絵柄の豆皿や楽焼のブローチ、沖縄・石垣島で習得したシーサー作りをいかして制作したオリジナルのシーサーやオブジェなど。


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また今回は京都の町屋の屋根の上によく見る「鍾馗さん」を陶芸により造形した作品も展示しています。立像や胸像、壁掛けなど5種類の鍾馗さんがおり、力強い眼光が何とも印象的です。


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林原さんは、3種類の穴あけパンチを使って、異なる大きさの丸型に切り抜いた和紙を貼り重ねる技法により作品を制作しています。今展ではジンベエザメやクマノミ、ホタルイカなど生き物のモチーフを、様々な色・柄の小さな和紙の組み合わせで表現しています。


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10年程前に脳出血で倒れ、右上肢と右下肢、言語機能の障害のため一級身体障害者認定を受けられた林原さん。いろいろと制約がある中で、このような緻密な作業を要する貼り絵作品の制作を継続してこられました。


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素材や技法は全く異なるお二人の手しごとのあたたかさが感じられる作品の数々をぜひご覧ください。


会期:2018年11月13日(火)〜11月18日(日)
時間:12:00〜19:00(最終日は17:00迄)
*林原さん終日在廊予定です。平野さんもお仕事の合間をぬって在廊予定。


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〈平野絵美/Emi Hirano〉
京都府立陶工高等技術専門校 図案科・成形科修了
「京焼ひらの」で家業を手伝う
2017年 祇園ギャラリー「空」で「陶と紙の手しごと展」(二人展)

2010年から3年間、沖縄の石垣島で生活
シーサーとやちむん工房「凛火」で働く
現在は石垣島で身につけたシーサー作りのノウハウをベースに地元京都でオリジナルのシーサーを製作
他には縁起物の絵柄の絵皿や人形を作陶
今回は以前から気になって作ってみたかった京都で馴染みのある鍾馗さんと楽焼のブローチを初めて出展します。


〈林原伸樹/Shinki Hayashihara〉
2008年12月 脳出血で倒れる
2010年5月 右上肢、右下肢、言語機能障害のため一級身体障害者認定を受ける。
2015年12月「京都とっておきの芸術祭」で京都知事賞受賞
2016年8月「Co-jin Collection No.2」企画展
  10月「障害者アート作品展」鳥取県
  12月「京都とっておきの芸術祭」で佳作
2017年3月「陶と貼り絵の手しごと展」(二人展)開催
  12月「京都とっておきの芸術祭」で京都知事賞受賞
2018年6月「はやしはらしんき 貼り絵展」(個展)開催

僕が脳出血で倒れてからもう十年になります。
言葉を今でも半分しか分かりません。
そして、右手右足が上手く動きません。
でも、半分元気でいたら、世の中も十分に楽しめるはず。
自分の心の中をしっかりと持ち続けることだと信じています。


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posted by 同時代ギャラリースタッフ at 13:52| Comment(0) | ギャラリーコラージュインタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする