今週のギャラリーは【西條茜 Grotta/胎内の孤独】を開催しています。
作家・西條茜による個展です。
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16世紀のフランスで活躍した陶工であり地質学、鉱物学などに長けた人物であるベルナール・パリッシーが当時制作したといわれる陶製の人工洞窟 (Grotta/グロッタ)伝説を元に、作家自身の幼少期の記憶に残るある空間と重ね合わせながら、社会の中で個人や集団が持つアジール(不可侵的領域) としての場の存在に迫ります。
〈西條 茜/SAIJO Akane〉
https://akane-saijo.jimdo.com/
1989年 兵庫県生まれ
2014年 京都市立芸術大学大学院 美術研究科修士課程 工芸専攻陶磁器分野 修了
2013年 ロンドン ロイヤルカレッジオブアートへ交換留学
2012年 京都市立芸術大学 美術学部工芸科 陶磁器専攻 卒業
<主な個展>
2017 Folly(アートスペース虹/京都)
2016 ほ伏する山々(Gallery shop collage 同時代ギャラリー/京都)
<主なグループ展>
2018 『ニューミューテーション−変・進・深化』 展(京都芸術センター/京都)
2017 Ascending Art Annual Vol.1 すがたかたち -「らしさ」と私の想像力- (スパイラルガーデン/東京) (ワコールスタディホール京都/京都)
2016 六甲ミーツアート芸術散歩2016(六甲高山植物園/兵庫)
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西條さんは、同時代ギャラリーでは過去にギャラリーショップコラージュで2回個展を開催されました。今回はギャラリーの広い空間をつかって新作を発表します。
以前にオランダへレジデンスに行った際、世界各地の陶芸にまつわる物語を調べているうちに、今展のテーマとなるパリッシーの「陶製の人工洞窟」の伝説について知ったという西條さん。その伝説をきっかけに思い出したある記憶=昔祖母の家に住み込みで働いていた女性の部屋の中に沢山のカツラが散らばっていたという印象的な光景から、今回の作品を制作するに至ったそうです。
展示室に並ぶのは、椅子やポールハンガーなど部屋の中の家具をモチーフとしたオブジェ作品。その表面には髪の毛をイメージしたという紐状の装飾が大量につけられ、つるつるとした質感の釉薬がかけられています。
まるで何かの生き物がそこに佇んでいるような、不気味で奇妙な雰囲気を漂わせています。
西條さんが自身の記憶や体験を元に綴った「アジール」についての考察が作品とともに掲示されていますが、その内容も非常に興味深いものとなっています。ぜひご高覧ください。
会期:2018年10月2日(火)〜10月7日(日)
時間:12:00〜19:00(最終日は18:00迄)
西條さん在廊日:4日(木)以外毎日
※5日(金)は『ニュイブランシュKYOTO2018』の開催に伴い、22:00迄開廊いたします。
ニュイブランシュ公式HPはこちら→http://www.nuitblanche.jp/